第2回 傷跡が目立ちやすい人・目立ちにくい人の違い|傷跡をきれいに治すために知っておきたいポイント

傷跡の残り方には個人差があります。体質だけでなく、傷の部位や生活習慣、術後のケアも大きく影響します。傷跡が目立ちやすい原因と、きれいに治すためのポイントを形成外科専門医が解説します。


傷跡が目立ちやすい人・目立ちにくい人の違い

傷跡をきれいに治すために知っておきたいポイント

「同じような手術を受けたのに、傷跡の目立ち方が違うのはなぜ?」

患者様からよくいただくご質問の一つです。

実は、傷跡の治り方には体質だけでなく、傷ができた部位や生活習慣、術後の過ごし方など、さまざまな要因が関係しています。

今回は、傷跡が目立ちやすくなる原因と、きれいに治すために意識したいポイントをご紹介します。


傷跡の治り方には個人差があります

同じ手術を受けても、傷跡の仕上がりは人によって異なります。

その理由は、

  • 年齢
  • 肌質
  • 体質
  • 傷ができた部位
  • 術後のケア

など、多くの要素が影響するためです。

「傷跡=手術の上手さだけで決まる」というわけではありません。


傷跡が目立ちやすい部位とは?

体の中でも、常に動く部位は傷に負担がかかりやすく、傷跡が目立ちやすい傾向があります。

例えば、

  • 胸(胸骨周辺)
  • 背中
  • 関節周囲

などは、皮膚が引っ張られやすく、赤みや盛り上がりが長引くことがあります。

一方で、まぶたなど皮膚が薄く、負担が少ない部位は比較的きれいに治りやすいとされています。


生活習慣も傷跡に影響します

傷をきれいに治すためには、体の回復力も重要です。

次のような生活習慣は、傷の治癒に影響を与えることがあります。

喫煙

喫煙は血流を悪くし、傷の治りを遅らせる原因になります。

紫外線

傷跡に紫外線が当たると、色素沈着を起こし、傷が目立ちやすくなることがあります。

栄養不足

たんぱく質やビタミン不足は、傷の修復に必要な栄養が不足するため、治癒を妨げることがあります。


術後のケアも仕上がりを左右します

手術が終わった後のケアも、傷跡をきれいにするためには欠かせません。

例えば、

  • 医師の指示どおりにテーピングを行う
  • 紫外線対策を続ける
  • 傷を強くこすらない
  • 保湿を心がける

こうした日々の積み重ねが、傷跡の仕上がりに影響します。


形成外科専門医だからこそ大切にしていること

形成外科では、傷を閉じるだけではなく、**「できるだけ目立ちにくい傷跡にすること」**を大切にしています。

そのために、

  • 傷に負担がかかりにくい切開デザイン
  • 緊張を分散させる丁寧な縫合
  • 部位に合わせた術後管理

などを意識して治療を行っています。

患者様にも、ご自宅でのケアについて分かりやすくご説明し、一緒にきれいな傷跡を目指していきます。


よくある質問

Q. 傷跡は体質で決まりますか?

体質も影響しますが、それだけではありません。傷の部位や術後のケア、生活習慣など、さまざまな要因が関係しています。

Q. 日焼け止めは必要ですか?

はい。傷跡が赤いうちは特に紫外線の影響を受けやすいため、日焼け止めや衣類・テープなどで保護することをおすすめします。

Q. 喫煙は傷跡に影響しますか?

はい。喫煙は血流を低下させるため、傷の治癒を妨げる原因となることがあります。手術前後は禁煙が望ましいでしょう。


まとめ

傷跡の仕上がりは、体質だけで決まるものではありません。

傷ができた部位や生活習慣、そして術後のケアによっても、治り方は大きく変わります。

手術後は焦らず、医師の指示に沿ってケアを続けることが、きれいな傷跡への近道です。

傷跡について気になることがあれば、お気軽に形成外科専門医へご相談ください。


次回予告

「ケロイドと肥厚性瘢痕の違いとは?傷跡が盛り上がる原因と治療法」

傷跡が赤く盛り上がってきたとき、「ケロイドなの?」「治療したほうがいいの?」と不安になる方も多いでしょう。次回は、ケロイドと肥厚性瘢痕の違いや治療法について詳しく解説します。

記事監修

広島プルミエクリニック 副院長 延美緒

形成外科専門医

所属学会・専門医・認定医
  • 日本形成外科学会 専門医
  • 日本美容外科学会(JSAPS)正会員
  • 日本美容皮膚科学会 会員
  • ジュビダームビスタ 施注認定医
  • ボットクスビスタ 施注認定医
経歴
2011年 岡山大学医学部 医学科卒業
様々な科の中でも腫瘍切除後の形態再建を担う形成外科に興味を抱く
2011年 国立病院機構 岩国医療センターにて研修
医学博士取得
2013年 同 岩国医療センター 医員
研鑚を積み、形成外科医として腫瘍切除や植皮など形成外科的治療に携わる
2014年 岡山大学附属病院 形成外科
再建やリンパ浮腫、外傷、ジェンダーなど幅広く形成領域の治療を行う
2016年 岩国医療センター 形成外科
眼瞼下垂や熱傷、鼻の再建、腋臭症のオペなど、形成外科医としてより深く研鑚を積む
2018年 日本形成外科学会 専門医 取得
2019年 日本美容皮膚科学会 会員
2019年 県内美容皮膚科 勤務
美容皮膚科の診療に積極的に取り組む
2020年 広島プルミエクリニック 入職
形成外科専門医の知識と技術を美容外科・美容皮膚科へ活かす為、広島プルミエクリニックへ
2024年 広島プルミエクリニック 副院長就任