第5回 傷跡はきれいに治せる?形成外科専門医が行う傷跡治療とは

「傷跡を少しでも目立たなくしたい」とお悩みではありませんか?形成外科では、傷跡の状態に合わせてさまざまな治療を行います。傷跡修正手術やレーザー治療などについて、形成外科専門医がわかりやすく解説します。


傷跡はきれいに治せる?

形成外科専門医が行う傷跡治療とは

手術やケガの傷跡が残ると、

「もう治らないのでは?」
「何か治療する方法はあるの?」

と不安に思われる方も多いのではないでしょうか。

実は、傷跡の状態によっては、目立ちにくくするための治療が可能な場合があります。

今回は、形成外科で行われる代表的な傷跡治療についてご紹介します。


傷跡治療は「消す」のではなく「目立ちにくくする」ことが目的

まず知っていただきたいのは、現在の医療では傷跡を完全になくすことはできません。

しかし、

  • 赤みを改善する
  • 盛り上がりを抑える
  • 幅を細くする
  • 周囲になじませる

などによって、以前より目立ちにくい状態を目指すことは可能です。


傷跡の状態に合わせて治療方法を選びます

傷跡はすべて同じではありません。

例えば、

  • 赤みが強い
  • 盛り上がっている
  • 幅が広がっている
  • 凹んでいる
  • 色素沈着している

など、状態によって適した治療法は異なります。

そのため、まずは傷跡を診察し、原因を見極めることが大切です。


主な傷跡治療

① 内服・外用治療

傷跡の状態によっては、飲み薬や塗り薬、貼り薬で炎症を抑え、改善を目指すことがあります。

比較的軽い症状では、こうした保存的治療が選択されることもあります。


② ステロイド注射

ケロイドや肥厚性瘢痕など、赤く盛り上がった傷跡にはステロイド注射が有効な場合があります。

盛り上がりやかゆみ、痛みを和らげることを目的に行います。


③ レーザー治療

傷跡の赤みや色調の改善を目的にレーザー治療を行うことがあります。

ただし、すべての傷跡に適しているわけではなく、種類や時期によって適応が異なります。


④ 傷跡修正手術

幅が広がった傷跡や、皮膚の引きつれがある場合には、傷跡修正手術を行うことがあります。

単純に切り取るだけではなく、

  • 傷にかかる力を分散する
  • 皮膚の向きを工夫する
  • 緊張を減らす

など、形成外科ならではの技術を用いて、より自然な傷跡を目指します。


治療のタイミングも重要です

傷跡は術後すぐに治療を始めるとは限りません。

一般的には、傷跡が成熟するまで数か月〜1年程度経過をみることもあります。

一方で、

  • ケロイド
  • 肥厚性瘢痕
  • 強い引きつれ

などは、早めの治療が望ましい場合もあります。

気になる症状があれば、自己判断せず相談することをおすすめします。


形成外科専門医だからできる傷跡治療

形成外科では、「傷を治すこと」だけでなく、見た目や機能面まで考えた治療を行います。

傷跡の状態や生活への影響を総合的に判断し、一人ひとりに合った治療方法をご提案します。


よくある質問

Q. 傷跡修正手術をすると傷はなくなりますか?

完全になくなることはありませんが、より目立ちにくい傷跡を目指すことは可能です。

Q. 手術以外の治療もありますか?

はい。傷跡の状態によっては、内服薬や外用薬、ステロイド注射、レーザー治療などを選択することがあります。

Q. 何年前の傷跡でも相談できますか?

はい。古い傷跡でも改善が期待できる場合がありますので、一度ご相談ください。


まとめ

傷跡は「治らない」と諦める必要はありません。

傷跡の種類や状態に応じて適切な治療を行うことで、見た目や症状の改善が期待できる場合があります。

「傷跡が気になる」「修正できるか知りたい」という方は、お気軽に形成外科専門医へご相談ください。


次回予告

「美容外科の傷跡はどこにできる?施術別に形成外科専門医が解説」

二重整形や鼻整形、豊胸、脂肪吸引など、美容外科でできる傷跡の位置や、できるだけ目立ちにくくする工夫について詳しくご紹介します。

 

記事監修

広島プルミエクリニック 副院長 延美緒

形成外科専門医

所属学会・専門医・認定医
  • 日本形成外科学会 専門医
  • 日本美容外科学会(JSAPS)正会員
  • 日本美容皮膚科学会 会員
  • ジュビダームビスタ 施注認定医
  • ボットクスビスタ 施注認定医
経歴
2011年 岡山大学医学部 医学科卒業
様々な科の中でも腫瘍切除後の形態再建を担う形成外科に興味を抱く
2011年 国立病院機構 岩国医療センターにて研修
医学博士取得
2013年 同 岩国医療センター 医員
研鑚を積み、形成外科医として腫瘍切除や植皮など形成外科的治療に携わる
2014年 岡山大学附属病院 形成外科
再建やリンパ浮腫、外傷、ジェンダーなど幅広く形成領域の治療を行う
2016年 岩国医療センター 形成外科
眼瞼下垂や熱傷、鼻の再建、腋臭症のオペなど、形成外科医としてより深く研鑚を積む
2018年 日本形成外科学会 専門医 取得
2019年 日本美容皮膚科学会 会員
2019年 県内美容皮膚科 勤務
美容皮膚科の診療に積極的に取り組む
2020年 広島プルミエクリニック 入職
形成外科専門医の知識と技術を美容外科・美容皮膚科へ活かす為、広島プルミエクリニックへ
2024年 広島プルミエクリニック 副院長就任