豊胸バックには、シリコンバックや生理食塩水バックなど様々な種類があります。
医療の進歩とともに、豊胸バックの素材や質に改良が加えられ
破損や変形をきたすことなく
より柔らかく、自然なお胸を維持することができるようになりました。
ただ、それでも現在流通している豊胸バックは生体に対しては異物であるため
バックの周りにはカプセル(被膜)が形成されます。
ここに、二つ袋状のものを並べてみました。
どちらが豊胸バックでしょうか?
もしくは、どちらも豊胸バックでしょうか?
写真むかって右が豊胸バック(生理食塩水)で
左はカプセルです
カプセルが豊胸バックかと見誤るほど、しっかりした袋を形成しています。
カプセルはご自身の身体の組織から成りますので
お胸に残しても基本的には問題ありませんし、
一部吸収されることとなります。
ただし、写真のように石灰化(カルシウム成分の沈着)などをきたしていると
お胸にしこりが残り続けることもあります。
手術手技としては
豊胸バックのみを取り出すほうが、豊胸バック+カプセル除去に比べて
皮膚の切開が短く、術中の出血も少なく
術後のダウンタイムや合併症のリスクを抑えることができます。
カプセルを除去するか、お胸に残すかは
カプセルの状態(厚さ・硬さ・拘縮の有無など)を診察し
患者様とご相談した上で決めております。
豊胸バックは、痩せている方や大きめのお胸にしたい方には良い手段ですが
バック以外にも、お胸を大きくする方法はあります
メリット・デメリットをご理解いただいた上で、
治療に臨んでいただければと思います。
監修医師:延美緒