女性の薄毛治療シリーズ 第6回 HARG療法とは?女性の薄毛に行う注入治療の効果・回数・痛みを医師が解説

「塗り薬以外にも薄毛治療はある?」

「HARG療法ってどんな治療?」

「頭皮に注射すると聞いたけれど、痛くない?」

女性の薄毛治療について調べていると、HARG療法という名前を目にすることがあります。

HARG療法は、薄毛が気になる部分の頭皮に薬剤を直接注入し、発毛・育毛をサポートすることを目的とした治療です。

今回は、HARG療法の特徴や治療回数、痛み、どのような方に向いているのかについて解説します。


HARG療法とは?

HARG療法は、毛髪の成長をサポートする成分を含む薬剤を、薄毛が気になる部分の頭皮へ直接注入する治療です。

ミノキシジル外用のように自宅で毎日行う治療とは異なり、クリニックで定期的に施術を行います。

女性の薄毛では、

  • 分け目が広がってきた
  • 頭頂部の地肌が目立つ
  • 髪全体のボリュームが減った
  • 髪一本一本が細くなった

といったお悩みに対して、治療の選択肢のひとつとして検討します。


HARG療法はどんな仕組み?

髪の毛は、頭皮の中にある「毛包」という組織から作られています。

女性型脱毛症(FAGA/FPHL)では、ヘアサイクルが変化し、髪が十分に太く長く成長する前に抜けてしまうことで、徐々に細い毛が増えていきます。

HARG療法では、薄毛が気になる部分の頭皮へ薬剤を直接届けることで、

毛髪が成長しやすい頭皮環境を整え、発毛・育毛をサポートする

ことを目的としています。

ただし、HARG療法を行えば必ず髪が増えるというわけではなく、効果には個人差があります。


1回で効果は出る?

HARG療法は、基本的に1回だけで結果を判断する治療ではありません。

髪には、

成長期 → 退行期 → 休止期

というヘアサイクルがあるため、治療後すぐに髪が増えるわけではありません。

状態を確認しながら、一定の間隔をあけて複数回治療を行い、その後の変化を評価していきます。

治療回数や間隔は、薄毛の程度や治療内容によって異なります。


いつ頃から変化を感じる?

毛髪はゆっくり成長するため、HARG療法についても数週間で急に髪が増える治療ではありません。

治療を継続する中で、

  • 抜け毛が減った
  • 髪にハリやコシが出てきた
  • 細い毛が以前よりしっかりしてきた
  • 分け目が以前より目立ちにくくなった

などの変化を感じる方もいます。

ただし、効果の現れ方には個人差があります。

治療前に写真を撮影し、数か月後に比較すると変化が分かりやすくなることもあります。


HARG療法は痛い?

「頭皮に注射」と聞くと、痛みが心配な方も多いと思います。

頭皮には痛みを感じる神経が多いため、注入時に

チクチクする痛みや、押されるような刺激

を感じることがあります。

痛みの感じ方には個人差がありますが、できるだけ負担を抑えながら施術を行います。

痛みが不安な方は、診察時にご相談ください。


ダウンタイムはある?

大きなダウンタイムは比較的少ない治療ですが、施術後に

  • 赤み
  • 腫れ
  • 痛み
  • 圧痛
  • 内出血
  • 注入部位の違和感

などがみられることがあります。

多くは時間とともに落ち着いていきますが、症状の程度には個人差があります。

治療後の洗髪や入浴などについては、施術時の指示に従ってください。


HARG療法だけで薄毛は治る?

HARG療法だけを行えば、すべての女性の薄毛が改善するわけではありません。

女性の薄毛には、

  • FAGA
  • 加齢
  • ホルモンバランスの変化
  • 鉄不足や栄養不足
  • 甲状腺疾患
  • 急激なダイエット
  • ストレス
  • 産後のホルモン変化

など、さまざまな原因があります。

そのため、原因によってはHARG療法以外の治療が必要です。

まずは**「なぜ薄毛になっているのか」を確認すること**が大切です。


ミノキシジルとHARG療法、どちらがいい?

「HARGとミノキシジルなら、どちらがいいですか?」

というご質問もあります。

女性型脱毛症に対しては、ミノキシジル外用が基本的な治療のひとつです。

一方、HARG療法は、クリニックで行う注入治療という特徴があります。

そのため、

どちらか一方を選ばなければならないというわけではありません。

薄毛の状態や患者さまのご希望によって、

  • ミノキシジル外用
  • HARG療法
  • サプリメント
  • ホームケア

などを組み合わせる場合もあります。

大切なのは、治療の強さではなく、自分の薄毛の原因や状態に合った治療を選ぶことです。


こんな方にHARG療法を検討します

例えば、

  • 分け目や頭頂部の薄毛が気になる
  • 髪のボリュームが減ってきた
  • 髪が細くなってきた
  • 外用治療に加えて別の治療も検討したい
  • 自宅でのケアだけではなく、クリニックで行う治療を取り入れたい

といった方に、治療の選択肢のひとつとしてご提案することがあります。

ただし、すべての薄毛に適しているわけではないため、診察で適応を判断します。


HARG療法を受ける前に大切なこと

薄毛が気になると、

「とにかく髪を増やしたい」

と考えてしまいがちです。

しかし、女性の薄毛では、治療を始める前に原因を確認することが重要です。

例えば、

急激に抜け毛が増えた場合や、短期間で薄毛が進行した場合

には、FAGA以外の原因が隠れていることがあります。

必要に応じて皮膚科や内科などでの精査をおすすめする場合もあります。


当院では治療を組み合わせてご提案します

広島プルミエクリニックでは、薄毛の状態や原因、年齢、体調、患者さまのご希望などを確認しながら、

  • ミノキシジル外用
  • ミノキシジル内服(適応を慎重に判断)
  • 毛髪に必要な栄養を補うサプリメント
  • HARG療法
  • ホームケア・生活習慣のアドバイス

などから、一人ひとりに合わせた治療をご提案します。

薄毛治療は、一度の治療だけで結果を求めるのではなく、数か月単位で経過を確認しながら継続することが大切です。


まとめ

HARG療法は、薄毛が気になる部分の頭皮に薬剤を直接注入し、発毛・育毛をサポートすることを目的とした治療です。

ただし、

  • 1回で髪が増える治療ではない
  • 効果には個人差がある
  • 複数回の治療が必要になることがある
  • FAGA以外の薄毛では、原因に対する治療が必要な場合がある

ということも知っておく必要があります。

大切なのは、

「HARGをすれば髪が生える」と考えるのではなく、薄毛の原因を確認したうえで、自分に合った治療を選ぶこと。

「分け目が広がってきた」

「最近、髪全体のボリュームが減ってきた」

「ミノキシジル以外の治療も検討したい」

という方は、お気軽にご相談ください。


よくある質問(FAQ)

Q. HARG療法は1回でも効果がありますか?

1回だけで効果を判断する治療ではありません。

毛髪の成長には時間がかかるため、状態に応じて複数回治療を行い、数か月単位で経過を評価します。


Q. HARG療法は痛いですか?

注入時にチクチクとした痛みや刺激を感じることがあります。

痛みの感じ方には個人差がありますので、不安な方は事前にご相談ください。


Q. 治療後に仕事へ行けますか?

大きなダウンタイムは比較的少ない治療ですが、赤みや腫れ、内出血などが生じることがあります。

症状には個人差があります。


Q. ミノキシジルと一緒に治療できますか?

薄毛の状態によっては、ミノキシジル外用など他の治療と組み合わせる場合があります。

診察で状態を確認しながら治療内容を決めていきます。


Q. HARG療法をすれば治療薬を使わなくて済みますか?

必ずしもそうとは限りません。

FAGAは慢性的に進行することがあるため、状態によっては外用治療やホームケアなどを継続することがあります。


次回予告

第7回「女性の薄毛と栄養の関係|鉄分・たんぱく質不足で抜け毛が増える?医師が解説」

「鉄分不足で髪が抜ける?」「サプリメントを飲めば髪は増える?」など、女性の薄毛と食事・栄養の関係について詳しく解説します。

 

記事監修

広島プルミエクリニック 副院長 延美緒

形成外科専門医

所属学会・専門医・認定医
  • 日本形成外科学会 専門医
  • 日本美容外科学会(JSAPS)正会員
  • 日本美容皮膚科学会 会員
  • ジュビダームビスタ 施注認定医
  • ボットクスビスタ 施注認定医
経歴
2011年 岡山大学医学部 医学科卒業
様々な科の中でも腫瘍切除後の形態再建を担う形成外科に興味を抱く
2011年 国立病院機構 岩国医療センターにて研修
医学博士取得
2013年 同 岩国医療センター 医員
研鑚を積み、形成外科医として腫瘍切除や植皮など形成外科的治療に携わる
2014年 岡山大学附属病院 形成外科
再建やリンパ浮腫、外傷、ジェンダーなど幅広く形成領域の治療を行う
2016年 岩国医療センター 形成外科
眼瞼下垂や熱傷、鼻の再建、腋臭症のオペなど、形成外科医としてより深く研鑚を積む
2018年 日本形成外科学会 専門医 取得
2019年 日本美容皮膚科学会 会員
2019年 県内美容皮膚科 勤務
美容皮膚科の診療に積極的に取り組む
2020年 広島プルミエクリニック 入職
形成外科専門医の知識と技術を美容外科・美容皮膚科へ活かす為、広島プルミエクリニックへ
2024年 広島プルミエクリニック 副院長就任