『過剰脱脂』ご存じですか?

こんにちは!

本日は、クマ治療で広く行われている脱脂術(経結膜脱脂術)について

ご説明いたします。

脱脂術は、現在では、二重埋没法に並ぶほど一般的な術式となっている治療ですが、

眼球に近い手術操作で、視野が狭く重要な筋肉(下斜筋)太い血管

存在するため、埋没二重に比べて、

より解剖を理解した上で手術を行う必要があります。

 

その上で、目の下のクマに対する脱脂術の結果について評価していきます。

まず、脱脂術だけできれいになる(目の下の滑らかな凹凸・オージーカーブOgee Curveを形成できる )方はとても限られています。

上記症例のように

①ティアトラフtear troughが目立たない

②頬(中顔面)のボリュームがある

(目安は、横からお顔を見た時、眼球表面の高さより頬の高さが高いこと!

ポジティブベクターpositive vectorとも言います)

③目の下の皮膚のハリがある

④眼窩脂肪のボリューム(逸脱)が強くない

といった条件がそろっている方が、脱脂術が向いている(適応がある)方といえます。

ここで、タイトルの『過剰脱脂』についてですが、

以下の症例をご覧ください。

本症例では、

①tear troughからnasojugal grooveの出現

②中顔面ボリュームの減少

③皮膚のコラーゲン量の低下

④眼窩脂肪ボリュームがやや多い

といった所見をみとめます。

このような症例において、脱脂術のみを行うと、過剰脱脂と呼ばれるような

・目の下の強い凹み

・凹みによる影クマ

・伸展性を失った目の下の皮膚に生じたしわ

という結果を生じてしまいます。

 

もちろん、眼窩脂肪を必要量以上に除去することで過剰脱脂の状態に

陥るような技術的な要素起因する過剰脱脂もありますが、

適切な量の脱脂術であっても、本来の適応を外れた方が脱脂術を行うと

『過剰脱脂』に類似する結果になりうることをご理解ください。

ちなみに、本症例においては、脱脂術+目の下~頬(中顔面)の脂肪注入を行い

以下のように、若返り効果をえられております。

広島プルミエクリニックでは、お顔の解剖に熟知した形成外科医・専門医

お客様のご要望をお伺いした上で、メリット・デメリットをふまえつつ

適切な治療法をご提案しております。

お気軽にお問い合わせくださいませ。

 

記事監修

広島プルミエクリニック 副院長 延美緒

形成外科専門医

所属学会・専門医・認定医
  • 日本形成外科学会 専門医
  • 日本美容外科学会(JSAPS)正会員
  • 日本美容皮膚科学会 会員
  • ジュビダームビスタ 施注認定医
  • ボットクスビスタ 施注認定医
経歴
2011年 岡山大学医学部 医学科卒業
様々な科の中でも腫瘍切除後の形態再建を担う形成外科に興味を抱く
2011年 国立病院機構 岩国医療センターにて研修
医学博士取得
2013年 同 岩国医療センター 医員
研鑚を積み、形成外科医として腫瘍切除や植皮など形成外科的治療に携わる
2014年 岡山大学附属病院 形成外科
再建やリンパ浮腫、外傷、ジェンダーなど幅広く形成領域の治療を行う
2016年 岩国医療センター 形成外科
眼瞼下垂や熱傷、鼻の再建、腋臭症のオペなど、形成外科医としてより深く研鑚を積む
2018年 日本形成外科学会 専門医 取得
2019年 日本美容皮膚科学会 会員
2019年 県内美容皮膚科 勤務
美容皮膚科の診療に積極的に取り組む
2020年 広島プルミエクリニック 入職
形成外科専門医の知識と技術を美容外科・美容皮膚科へ活かす為、広島プルミエクリニックへ
2024年 広島プルミエクリニック 副院長就任