【ほうれい線治療】⑨貴族手術(鼻翼基部プロテーゼ)が向いている人・向いていない人とは?

「SNSで貴族手術をよく見るけど、自分にも必要?」
「ヒアルロン酸との違いがよく分からない」
「やると不自然にならない?」

近年、
鼻翼基部プロテーゼ(いわゆる貴族手術)は、
ほうれい線治療や中顔面治療として注目されることが増えています。

一方で、
すべてのほうれい線に適しているわけではありません。

むしろ、
適応を誤ると、
“思っていた仕上がりと違う”
と感じる原因になることもあります。

今回は、
貴族手術が向いているケースと、
他の治療が適しているケースについて解説します。


そもそも貴族手術とは?

貴族手術とは、
小鼻の付け根(鼻翼基部)の凹みに対して、
プロテーゼを挿入し、
中顔面の立体感を整える治療です。

ほうれい線そのものを“埋める”というより、
凹みの土台を前方へ支えることで、
影感を改善する考え方に近い治療です。


貴族手術が向いている人とは?

① 若い頃からほうれい線が深い方

加齢だけでなく、
もともとの骨格によって、
若い頃からほうれい線が強く見える方がいます。

このタイプでは、
単純なヒアルロン酸注入だけでは、
根本改善になりにくいことがあります。


② 小鼻の横に影ができやすい方

鏡を見ると、
小鼻の付け根に凹みや影がある方では、
鼻翼基部陥凹が関係している可能性があります。

この凹みにより、
ほうれい線が強調されているケースでは、
構造的な改善が有効な場合があります。


③ 中顔面が平坦に見える方

横顔で、

  • 中顔面の立体感が少ない
  • 口元が沈んで見える
  • 鼻横が凹んで見える

という方では、
鼻翼基部の支持不足が関係していることがあります。

このようなケースでは、
中顔面の立体感を補うことで、
顔全体のバランス改善につながることがあります。


④ ヒアルロン酸を繰り返している方

ヒアルロン酸で一時的に改善しても、
繰り返し注入が必要になるケースがあります。

特に、
骨格性陥凹が主体の場合には、
“線を埋め続ける”
よりも、
土台を整える治療が適していることがあります。


貴族手術が向いていないケースとは?

① たるみが主体のほうれい線

皮膚や脂肪の下垂によって、
ほうれい線が目立っている場合、
プロテーゼだけでは改善が不十分なことがあります。

この場合は、

  • 糸リフト
  • フェイスリフト
  • 中顔面リフト

など、“引き上げる治療”が必要になることがあります。


② 軽度のほうれい線

軽度のほうれい線では、
ヒアルロン酸や脂肪注入だけで十分自然に改善するケースもあります。

そのため、
すべての方に手術が必要というわけではありません。


③ “変化量”を求めすぎるケース

貴族手術は、
顔全体のバランスを整える治療であり、
極端な変化を出す治療ではありません。

過度に前へ出しすぎると、

  • 口元の違和感
  • 不自然な立体感
  • “整形感”

につながることがあります。

そのため、
“やりすぎないデザイン”
が非常に重要です。


ヒアルロン酸との違いをどう考える?

ヒアルロン酸

  • 注射のみ
  • ダウンタイム少なめ
  • 微調整しやすい
  • 可逆性あり

貴族手術

  • 骨格性改善
  • 中顔面支持
  • 構造的アプローチ
  • 手術治療

つまり、
“どちらが上”
ではなく、
原因によって適した治療が異なります。


他の治療と組み合わせることも

実際には、
ほうれい線の原因は1つではないことが多く、

  • 骨格性陥凹
  • ボリュームロス
  • たるみ

が複合しているケースもあります。

そのため、

  • ヒアルロン酸
  • 脂肪注入
  • MegaDerm
  • リフト治療

などを組み合わせることもあります。


まとめ

貴族手術(鼻翼基部プロテーゼ)は、
骨格性の凹みに対して、
構造的にアプローチする治療です。

特に、

  • 若い頃からほうれい線が深い
  • 小鼻横の凹みが強い
  • 中顔面が平坦

という方では、
適応となることがあります。

一方で、
たるみ主体のほうれい線では、
他の治療が適していることもあります。

大切なのは、
“流行りの治療を選ぶこと”ではなく、
「なぜほうれい線が目立っているのか」
を見極めることです。

次回は、
「ほうれい線治療は1つだけでは解決しない?複合治療の考え方」
について詳しく解説します。

 

記事監修

広島プルミエクリニック 副院長 延美緒

形成外科専門医

所属学会・専門医・認定医
  • 日本形成外科学会 専門医
  • 日本美容外科学会(JSAPS)正会員
  • 日本美容皮膚科学会 会員
  • ジュビダームビスタ 施注認定医
  • ボットクスビスタ 施注認定医
経歴
2011年 岡山大学医学部 医学科卒業
様々な科の中でも腫瘍切除後の形態再建を担う形成外科に興味を抱く
2011年 国立病院機構 岩国医療センターにて研修
医学博士取得
2013年 同 岩国医療センター 医員
研鑚を積み、形成外科医として腫瘍切除や植皮など形成外科的治療に携わる
2014年 岡山大学附属病院 形成外科
再建やリンパ浮腫、外傷、ジェンダーなど幅広く形成領域の治療を行う
2016年 岩国医療センター 形成外科
眼瞼下垂や熱傷、鼻の再建、腋臭症のオペなど、形成外科医としてより深く研鑚を積む
2018年 日本形成外科学会 専門医 取得
2019年 日本美容皮膚科学会 会員
2019年 県内美容皮膚科 勤務
美容皮膚科の診療に積極的に取り組む
2020年 広島プルミエクリニック 入職
形成外科専門医の知識と技術を美容外科・美容皮膚科へ活かす為、広島プルミエクリニックへ
2024年 広島プルミエクリニック 副院長就任