【ほうれい線治療】⑧鼻翼基部プロテーゼ(貴族手術)とは?|ほうれい線を“骨格から”考える治療

「若い頃からほうれい線が気になる」
「ヒアルロン酸を入れても、また戻る」
「口元が沈んで見える感じがする」

このようなお悩みの方では、
単純なシワやたるみではなく、
“骨格的な凹み”が関係していることがあります。

その代表的な部位が、
“小鼻の付け根(鼻翼基部)”です。

この凹みに対して行う治療のひとつが、
鼻翼基部プロテーゼ、
いわゆる「貴族手術」です。

今回は、
貴族手術とはどんな治療なのか、
どんな方に向いているのかを解説します。


貴族手術とは?

貴族手術とは、
小鼻の付け根(鼻翼基部)の凹みに対して、
プロテーゼを挿入し、
中顔面の立体感を整える治療です。

鼻翼基部が陥凹していると、
影ができやすくなり、
若い方でもほうれい線が深く見えることがあります。

そのため、
単純に“線を埋める”のではなく、
凹みそのものを持ち上げることで、
ほうれい線を目立ちにくくする考え方です。


なぜ「貴族手術」と呼ばれるの?

鼻翼基部が前方へ適度に出ることで、
口元が立体的に見え、
中顔面に上品な印象が出やすいことから、
俗に「貴族手術」と呼ばれることがあります。

ただし、
実際には“派手な変化”を目的とする手術ではなく、
顔全体のバランスを整える目的で行われることが多い治療です。


こんな方に向いていることがあります

① 若い頃からほうれい線が目立つ

加齢だけでなく、
骨格性の凹みが原因となっているケースでは、
若い方でもほうれい線が強く見えることがあります。

このタイプでは、
ヒアルロン酸だけでは改善に限界がある場合があります。


② 小鼻の横が凹んで見える

鏡で見た時に、
小鼻の付け根に影ができる方では、
鼻翼基部陥凹が関係していることがあります。

この凹みによって、
ほうれい線が強調されているケースもあります。


③ 口元が沈んで見える

横顔で、
中顔面の立体感が少なく見えるタイプでは、
鼻翼基部の支持不足が関係していることがあります。

このようなケースでは、
中顔面の立体感を整えることで、
顔全体のバランス改善につながる場合があります。


ヒアルロン酸との違いは?

ヒアルロン酸

  • 注射治療
  • 比較的手軽
  • 微調整しやすい
  • 吸収される

鼻翼基部プロテーゼ(貴族手術)

  • 骨格性陥凹へアプローチ
  • 構造的改善
  • 中顔面の立体感形成
  • 手術治療

つまり、
“線を埋める”
というより、
“土台を整える”
考え方に近い治療です。


どんなプロテーゼを使うの?

鼻翼基部プロテーゼでは、
患者様の骨格や凹みに合わせて、
形状や厚みを調整しながら使用します。

過度に前へ出しすぎると、
不自然な口元になることもあるため、
“やりすぎないデザイン”
が非常に重要です。


注意点・ダウンタイムについて

術後には、

  • 腫れ
  • 内出血
  • 違和感
  • 笑いにくさ

などがみられることがあります。

また、
骨格性改善を目的とするため、
ヒアルロン酸のような“気軽な注入”とは異なり、
適応の見極めが重要になります。


すべてのほうれい線に必要なわけではありません

ほうれい線の原因は人によって異なります。

  • ボリュームロス主体
    → ヒアルロン酸・脂肪注入
  • 深い固定性の溝
    MegaDerm
  • たるみ主体
    → リフト治療

など、
原因によって適した治療は変わります。

そのため、
「貴族手術が流行っているから」ではなく、
本当に骨格性要素があるのかを診断することが大切です。


まとめ

鼻翼基部プロテーゼ(貴族手術)は、
小鼻の付け根の凹みへアプローチすることで、
ほうれい線を構造的に改善する考え方の治療です。

特に、
若い頃からほうれい線が目立つ方や、
骨格性陥凹が強い方では、
適応となることがあります。

一方で、
すべてのほうれい線に必要な治療ではありません。

大切なのは、
“どの治療をするか”ではなく、
「なぜほうれい線が目立っているのか」
を見極めることです。

次回は、
「貴族手術が向いている人・向いていない人」
について詳しく解説します。

 

記事監修

広島プルミエクリニック 副院長 延美緒

形成外科専門医

所属学会・専門医・認定医
  • 日本形成外科学会 専門医
  • 日本美容外科学会(JSAPS)正会員
  • 日本美容皮膚科学会 会員
  • ジュビダームビスタ 施注認定医
  • ボットクスビスタ 施注認定医
経歴
2011年 岡山大学医学部 医学科卒業
様々な科の中でも腫瘍切除後の形態再建を担う形成外科に興味を抱く
2011年 国立病院機構 岩国医療センターにて研修
医学博士取得
2013年 同 岩国医療センター 医員
研鑚を積み、形成外科医として腫瘍切除や植皮など形成外科的治療に携わる
2014年 岡山大学附属病院 形成外科
再建やリンパ浮腫、外傷、ジェンダーなど幅広く形成領域の治療を行う
2016年 岩国医療センター 形成外科
眼瞼下垂や熱傷、鼻の再建、腋臭症のオペなど、形成外科医としてより深く研鑚を積む
2018年 日本形成外科学会 専門医 取得
2019年 日本美容皮膚科学会 会員
2019年 県内美容皮膚科 勤務
美容皮膚科の診療に積極的に取り組む
2020年 広島プルミエクリニック 入職
形成外科専門医の知識と技術を美容外科・美容皮膚科へ活かす為、広島プルミエクリニックへ
2024年 広島プルミエクリニック 副院長就任