【眼瞼下垂シリーズ⑥】眼瞼下垂手術のリスクと知っておくべきこと

― 治療を検討する前に大切な視点 ―

眼瞼下垂手術は、機能と印象の両方を改善できる治療です。

一方で、手術である以上、
リスクや限界について理解しておくことも大切です。

安心して治療を選択していただくために、
代表的なポイントをお伝えします。


左右差が生じる可能性

人の顔はもともと左右対称ではありません。

  • 眉の高さ

  • 眼球の位置

  • 皮膚の厚み

  • 筋肉の強さ

これらに差があるため、
手術後にわずかな左右差が残ることがあります。

可能な限り調整しますが、
完全な対称を保証するものではありません。


開きすぎ(過矯正)

まれに、開きが強くなりすぎることがあります。

その場合、

  • 目を閉じにくい

  • 乾燥感が出る

  • 不自然な印象になる

といった症状が出ることがあります。

術中の確認と慎重な調整が重要です。


ドライアイや違和感

術後しばらくは、

  • 乾燥感

  • ゴロゴロ感

  • 軽い違和感

が出ることがあります。

多くは時間の経過とともに改善しますが、
もともとドライアイ傾向のある方は注意が必要です。


腫れ・内出血

特に切開法では、

  • 腫れ

  • 内出血

  • 一時的な左右差

が生じます。

最終的な仕上がりの評価には、
一定の経過観察期間が必要です。


「イメージと違う」という問題

技術的に問題がなくても、

  • 思っていたより変化が少ない

  • もっと変わると思っていた

  • 印象が想像と違う

という感覚が生じることがあります。

そのため、
事前のカウンセリングで

  • どこまで変わるのか

  • 何は変わらないのか

を丁寧に共有することが重要です。


リスクを知ることは、後悔を防ぐこと

リスクの説明は、
不安をあおるためではありません。

適切な理解があることで、
納得したうえで治療を選択できます。

眼瞼下垂手術は、
“受けるべき手術”ではなく、
必要な方が選択する治療です。


次回はシリーズ最終回、
「私が術式を決めるときに考えていること」
についてお伝えします。

 

記事監修

広島プルミエクリニック 副院長 延美緒

形成外科専門医

所属学会・専門医・認定医
  • 日本形成外科学会 専門医
  • 日本美容外科学会(JSAPS)正会員
  • 日本美容皮膚科学会 会員
  • ジュビダームビスタ 施注認定医
  • ボットクスビスタ 施注認定医
経歴
2011年 岡山大学医学部 医学科卒業
様々な科の中でも腫瘍切除後の形態再建を担う形成外科に興味を抱く
2011年 国立病院機構 岩国医療センターにて研修
医学博士取得
2013年 同 岩国医療センター 医員
研鑚を積み、形成外科医として腫瘍切除や植皮など形成外科的治療に携わる
2014年 岡山大学附属病院 形成外科
再建やリンパ浮腫、外傷、ジェンダーなど幅広く形成領域の治療を行う
2016年 岩国医療センター 形成外科
眼瞼下垂や熱傷、鼻の再建、腋臭症のオペなど、形成外科医としてより深く研鑚を積む
2018年 日本形成外科学会 専門医 取得
2019年 日本美容皮膚科学会 会員
2019年 県内美容皮膚科 勤務
美容皮膚科の診療に積極的に取り組む
2020年 広島プルミエクリニック 入職
形成外科専門医の知識と技術を美容外科・美容皮膚科へ活かす為、広島プルミエクリニックへ
2024年 広島プルミエクリニック 副院長就任

【眼瞼下垂シリーズ⑤】眼瞼下垂で顔はどのように変わるのか?

― “目の開き”は印象を大きく左右します ―

「眠そうに見える」
「疲れていると言われる」
「機嫌が悪そうに見えることがある」

こうした印象の背景に、
眼瞼下垂が関係している場合があります。

目元は、顔全体の印象を大きく左右する部位です。
わずかな開きの違いでも、印象は大きく変化します。


開きが弱いとどう見えるのか

まぶたの開きが弱いと、

  • 黒目の上が隠れる

  • 上まぶたに影ができる

  • 目と眉の距離が離れて見える

といった変化が起こります。

その結果、

  • 眠そう

  • 元気がなさそう

  • 間の抜けた印象

といった印象につながることがあります。

ご本人は無意識でも、
周囲からの印象に影響することがあります。


代償動作による変化

眼瞼下垂があると、
無意識に額の筋肉を使ってまぶたを持ち上げようとします。

その結果、

  • 額に横ジワが入りやすい

  • 眉が上がる

  • 顎が上がる

といった変化が見られることがあります。

これは体が自然に行っている“補正”ですが、
長期間続くと表情のバランスに影響します。


改善するとどう変わるのか

適切な治療により開きが改善すると、

  • 黒目が自然に見える

  • 額の緊張が減る

  • 目元が引き締まり若々しく見える

といった変化が期待できます。

重要なのは、
“目を大きくする”ことではありません。

自然な開きに戻すことです。

過度に開きすぎると、

  • きつい印象になる

  • 不自然な表情になる

こともあるため、調整は慎重に行います。


印象の変化は個人差がある

同じ開瞼量でも、

  • 骨格

  • 眉の位置

  • 目の形

  • 皮膚の厚み

によって印象は変わります。

そのため、
単純に「何ミリ上げる」といった考え方ではなく、
顔全体のバランスを見ながら判断します。


目元は“機能と印象”の両方を考える

眼瞼下垂の治療は、

  • 機能改善

  • 印象改善

この両面を考える治療です。

見た目だけでもなく、
機能だけでもありません。

当院では、
自然さを大切にしながら治療計画を立てています。

次回は、
「眼瞼下垂手術のリスクと知っておくべきこと」
について解説します。

 

 

記事監修

広島プルミエクリニック 副院長 延美緒

形成外科専門医

所属学会・専門医・認定医
  • 日本形成外科学会 専門医
  • 日本美容外科学会(JSAPS)正会員
  • 日本美容皮膚科学会 会員
  • ジュビダームビスタ 施注認定医
  • ボットクスビスタ 施注認定医
経歴
2011年 岡山大学医学部 医学科卒業
様々な科の中でも腫瘍切除後の形態再建を担う形成外科に興味を抱く
2011年 国立病院機構 岩国医療センターにて研修
医学博士取得
2013年 同 岩国医療センター 医員
研鑚を積み、形成外科医として腫瘍切除や植皮など形成外科的治療に携わる
2014年 岡山大学附属病院 形成外科
再建やリンパ浮腫、外傷、ジェンダーなど幅広く形成領域の治療を行う
2016年 岩国医療センター 形成外科
眼瞼下垂や熱傷、鼻の再建、腋臭症のオペなど、形成外科医としてより深く研鑚を積む
2018年 日本形成外科学会 専門医 取得
2019年 日本美容皮膚科学会 会員
2019年 県内美容皮膚科 勤務
美容皮膚科の診療に積極的に取り組む
2020年 広島プルミエクリニック 入職
形成外科専門医の知識と技術を美容外科・美容皮膚科へ活かす為、広島プルミエクリニックへ
2024年 広島プルミエクリニック 副院長就任

【眼瞼下垂シリーズ④】二重手術で眼瞼下垂は治るのか?

― “幅”と“開き”は別の問題です ―

「二重幅を広げれば、目は大きく見えますか?」
「埋没法でぱっちりにしたいです」

カウンセリングでよくいただくご相談です。

しかしここで大切なのは、
“二重の幅”と“まぶたの開き”は別の問題であるということです。


二重手術とは何をしているのか

二重手術(埋没法・切開法)は、
主に二重のラインを形成する治療です。

まぶたの皮膚と内部の組織を固定し、
折れ目を作ります。

その結果、

  • 目がはっきり見える

  • メイクがしやすくなる

  • 印象が変わる

といった効果が得られます。

しかしこれは、
“開瞼機能を直接改善する手術”ではありません。


なぜ“ぱっちり”して見えるのか

二重幅が広がると、
黒目の上に影ができにくくなります。

そのため、
実際の開きが大きく変わっていなくても
「目が開いたように見える」ことがあります。

また、睫毛の生え際や黒目にまぶたの皮膚が被っている方は、二重をつくり被さりを改善することで「目が開いたように見える」こともあります。

これは視覚的な効果です。

見た目としては満足度が高いことも多いですが、
機能的な改善とは別の話です。


下垂がある場合

本当に眼瞼下垂がある場合、

  • まぶたが重い

  • 夕方に疲れる

  • 額に力が入る

といった症状が続きます。

この場合、
二重幅を広げるだけでは根本的な解決にならないことがあります。

むしろ、

  • 二重が不安定になる

  • 幅が安定しない

  • 左右差が目立つ

といった問題が生じることもあります。


二重再手術と下垂の関係

「何度も二重をやり直している」
「幅が安定しない」

その背景に、
軽度の眼瞼下垂が隠れている場合もあります。

開きの問題を解決しないまま
ラインだけを調整すると、
結果が安定しにくくなります。


大切なのは順番

目元の治療では、

  1. 開きに問題があるか

  2. たるみはあるか

  3. 二重の形はどうか

この順番で考えることが重要です。

“幅をどうするか”は、
その後の話です。


目的を整理する

  • とにかく印象を変えたい

  • 重さを改善したい

  • 左右差を整えたい

目的が違えば、
選択する治療も変わります。

二重手術が適している方もいれば、
眼瞼下垂手術が必要な方もいます。

当院では、
構造と目的の両方を確認したうえで治療方針をご提案しています。

次回は、
「眼瞼下垂で顔はどのように変わるのか?」
印象の変化について解説します。

 

記事監修

広島プルミエクリニック 副院長 延美緒

形成外科専門医

所属学会・専門医・認定医
  • 日本形成外科学会 専門医
  • 日本美容外科学会(JSAPS)正会員
  • 日本美容皮膚科学会 会員
  • ジュビダームビスタ 施注認定医
  • ボットクスビスタ 施注認定医
経歴
2011年 岡山大学医学部 医学科卒業
様々な科の中でも腫瘍切除後の形態再建を担う形成外科に興味を抱く
2011年 国立病院機構 岩国医療センターにて研修
医学博士取得
2013年 同 岩国医療センター 医員
研鑚を積み、形成外科医として腫瘍切除や植皮など形成外科的治療に携わる
2014年 岡山大学附属病院 形成外科
再建やリンパ浮腫、外傷、ジェンダーなど幅広く形成領域の治療を行う
2016年 岩国医療センター 形成外科
眼瞼下垂や熱傷、鼻の再建、腋臭症のオペなど、形成外科医としてより深く研鑚を積む
2018年 日本形成外科学会 専門医 取得
2019年 日本美容皮膚科学会 会員
2019年 県内美容皮膚科 勤務
美容皮膚科の診療に積極的に取り組む
2020年 広島プルミエクリニック 入職
形成外科専門医の知識と技術を美容外科・美容皮膚科へ活かす為、広島プルミエクリニックへ
2024年 広島プルミエクリニック 副院長就任