第6回 美容整形の傷跡は目立つ?施術別の傷跡と目立ちにくくする工夫を形成外科専門医が解説

美容整形を検討している方の多くが気になる「傷跡」。二重整形や鼻整形、豊胸、脂肪吸引などの傷跡はどこにできるのでしょうか?施術ごとの特徴と、目立ちにくくする工夫を形成外科専門医が解説します。


美容整形の傷跡は目立つ?

施術別の傷跡と目立ちにくくする工夫を形成外科専門医が解説

「美容整形を受けたいけれど、傷跡が残るのが心配…」

カウンセリングでも、患者様からよくいただくご相談です。

美容外科では、見た目の変化だけでなく、傷跡ができるだけ目立たないようにデザインし、丁寧に縫合することも大切なポイントです。

今回は、代表的な美容整形の傷跡についてご紹介します。


二重整形の傷跡

埋没法

埋没法はメスを使わずに糸で固定するため、皮膚表面に目立つ傷跡はほとんど残りません。

針穴は数日で目立たなくなることが一般的です。

切開法

切開法では二重ラインに沿って切開するため傷はできますが、二重のラインに重なるため、時間とともに目立ちにくくなることが多いです。


鼻整形の傷跡

鼻整形では術式によって傷の位置が異なります。

  • オープン法:鼻柱(左右の鼻の穴の間)
  • 鼻翼縮小:小鼻の付け根や鼻の穴の内側
  • 鼻プロテーゼ:鼻の穴の中

外から見えにくい位置を選択したり、鼻のしわに沿って切開したりすることで、傷跡が目立ちにくいよう工夫しています。


クマ取り(裏ハムラ・経結膜脱脂)の傷跡

裏ハムラ法や経結膜脱脂法では、下まぶたの裏側(結膜)からアプローチするため、皮膚表面に傷跡はできません。

皮膚を切らないことは、この術式の大きなメリットの一つです。

一方、表ハムラ法ではまつ毛の際に沿って切開するため傷はできますが、時間とともに目立ちにくくなることが一般的です。


豊胸手術の傷跡

豊胸手術では、切開部位によって傷跡の位置が異なります。

例えば、

  • ワキ
  • 乳房の下(乳房下縁)
  • 乳輪周囲

などがあります。

患者様の体型やご希望に合わせて切開部位を選択し、できるだけ目立ちにくい位置を考慮しています。


脂肪吸引の傷跡

脂肪吸引では、カニューレを挿入するために数ミリ程度の小さな切開を行います。

傷は、

  • 耳の後ろ
  • あごの下
  • ワキ
  • 鼠径部

など、できるだけ目立ちにくい場所を選ぶことが一般的です。

時間の経過とともに目立ちにくくなることが多いですが、術後のケアも重要です。


傷跡を目立ちにくくするために大切なこと

傷跡をきれいに治すためには、

  • 切開部位のデザイン
  • 丁寧な縫合
  • 傷に負担をかけない工夫
  • 術後のテーピングや紫外線対策

など、手術からアフターケアまで一貫した配慮が必要です。

形成外科では、傷跡も治療の一部として考えています。


よくある質問

Q. 美容整形の傷跡は完全になくなりますか?

完全になくなることはありませんが、多くの場合、時間の経過とともに目立ちにくくなります。

Q. 傷跡が目立ちにくい施術はありますか?

埋没法や経結膜脱脂法(クマ取り)など、皮膚表面を切開しない施術では、目立つ傷跡はほとんど残りません。

Q. 傷跡が気になる体質ですが、美容整形はできますか?

体質によって傷跡の治り方には個人差があります。気になる方は、カウンセリングで過去の傷跡の経過なども含めてご相談ください。


まとめ

美容整形では、施術によって傷跡のできる場所は異なります。

しかし、できるだけ目立ちにくい位置を選び、丁寧に縫合し、適切な術後ケアを行うことで、自然な仕上がりを目指すことができます。

傷跡が心配で手術を迷われている方は、ぜひ一度ご相談ください。患者様一人ひとりに合った施術方法や傷跡について、わかりやすくご説明いたします。


次回予告

「傷跡修正手術とは?どんな傷跡が治療できるのか形成外科専門医が解説」

「昔の手術跡をきれいにしたい」「ケガの傷跡が気になる」など、傷跡修正手術で改善が期待できるケースや治療方法について詳しくご紹介します。

 

記事監修

広島プルミエクリニック 副院長 延美緒

形成外科専門医

所属学会・専門医・認定医
  • 日本形成外科学会 専門医
  • 日本美容外科学会(JSAPS)正会員
  • 日本美容皮膚科学会 会員
  • ジュビダームビスタ 施注認定医
  • ボットクスビスタ 施注認定医
経歴
2011年 岡山大学医学部 医学科卒業
様々な科の中でも腫瘍切除後の形態再建を担う形成外科に興味を抱く
2011年 国立病院機構 岩国医療センターにて研修
医学博士取得
2013年 同 岩国医療センター 医員
研鑚を積み、形成外科医として腫瘍切除や植皮など形成外科的治療に携わる
2014年 岡山大学附属病院 形成外科
再建やリンパ浮腫、外傷、ジェンダーなど幅広く形成領域の治療を行う
2016年 岩国医療センター 形成外科
眼瞼下垂や熱傷、鼻の再建、腋臭症のオペなど、形成外科医としてより深く研鑚を積む
2018年 日本形成外科学会 専門医 取得
2019年 日本美容皮膚科学会 会員
2019年 県内美容皮膚科 勤務
美容皮膚科の診療に積極的に取り組む
2020年 広島プルミエクリニック 入職
形成外科専門医の知識と技術を美容外科・美容皮膚科へ活かす為、広島プルミエクリニックへ
2024年 広島プルミエクリニック 副院長就任

第5回 傷跡はきれいに治せる?形成外科専門医が行う傷跡治療とは

「傷跡を少しでも目立たなくしたい」とお悩みではありませんか?形成外科では、傷跡の状態に合わせてさまざまな治療を行います。傷跡修正手術やレーザー治療などについて、形成外科専門医がわかりやすく解説します。


傷跡はきれいに治せる?

形成外科専門医が行う傷跡治療とは

手術やケガの傷跡が残ると、

「もう治らないのでは?」
「何か治療する方法はあるの?」

と不安に思われる方も多いのではないでしょうか。

実は、傷跡の状態によっては、目立ちにくくするための治療が可能な場合があります。

今回は、形成外科で行われる代表的な傷跡治療についてご紹介します。


傷跡治療は「消す」のではなく「目立ちにくくする」ことが目的

まず知っていただきたいのは、現在の医療では傷跡を完全になくすことはできません。

しかし、

  • 赤みを改善する
  • 盛り上がりを抑える
  • 幅を細くする
  • 周囲になじませる

などによって、以前より目立ちにくい状態を目指すことは可能です。


傷跡の状態に合わせて治療方法を選びます

傷跡はすべて同じではありません。

例えば、

  • 赤みが強い
  • 盛り上がっている
  • 幅が広がっている
  • 凹んでいる
  • 色素沈着している

など、状態によって適した治療法は異なります。

そのため、まずは傷跡を診察し、原因を見極めることが大切です。


主な傷跡治療

① 内服・外用治療

傷跡の状態によっては、飲み薬や塗り薬、貼り薬で炎症を抑え、改善を目指すことがあります。

比較的軽い症状では、こうした保存的治療が選択されることもあります。


② ステロイド注射

ケロイドや肥厚性瘢痕など、赤く盛り上がった傷跡にはステロイド注射が有効な場合があります。

盛り上がりやかゆみ、痛みを和らげることを目的に行います。


③ レーザー治療

傷跡の赤みや色調の改善を目的にレーザー治療を行うことがあります。

ただし、すべての傷跡に適しているわけではなく、種類や時期によって適応が異なります。


④ 傷跡修正手術

幅が広がった傷跡や、皮膚の引きつれがある場合には、傷跡修正手術を行うことがあります。

単純に切り取るだけではなく、

  • 傷にかかる力を分散する
  • 皮膚の向きを工夫する
  • 緊張を減らす

など、形成外科ならではの技術を用いて、より自然な傷跡を目指します。


治療のタイミングも重要です

傷跡は術後すぐに治療を始めるとは限りません。

一般的には、傷跡が成熟するまで数か月〜1年程度経過をみることもあります。

一方で、

  • ケロイド
  • 肥厚性瘢痕
  • 強い引きつれ

などは、早めの治療が望ましい場合もあります。

気になる症状があれば、自己判断せず相談することをおすすめします。


形成外科専門医だからできる傷跡治療

形成外科では、「傷を治すこと」だけでなく、見た目や機能面まで考えた治療を行います。

傷跡の状態や生活への影響を総合的に判断し、一人ひとりに合った治療方法をご提案します。


よくある質問

Q. 傷跡修正手術をすると傷はなくなりますか?

完全になくなることはありませんが、より目立ちにくい傷跡を目指すことは可能です。

Q. 手術以外の治療もありますか?

はい。傷跡の状態によっては、内服薬や外用薬、ステロイド注射、レーザー治療などを選択することがあります。

Q. 何年前の傷跡でも相談できますか?

はい。古い傷跡でも改善が期待できる場合がありますので、一度ご相談ください。


まとめ

傷跡は「治らない」と諦める必要はありません。

傷跡の種類や状態に応じて適切な治療を行うことで、見た目や症状の改善が期待できる場合があります。

「傷跡が気になる」「修正できるか知りたい」という方は、お気軽に形成外科専門医へご相談ください。


次回予告

「美容外科の傷跡はどこにできる?施術別に形成外科専門医が解説」

二重整形や鼻整形、豊胸、脂肪吸引など、美容外科でできる傷跡の位置や、できるだけ目立ちにくくする工夫について詳しくご紹介します。

 

記事監修

広島プルミエクリニック 副院長 延美緒

形成外科専門医

所属学会・専門医・認定医
  • 日本形成外科学会 専門医
  • 日本美容外科学会(JSAPS)正会員
  • 日本美容皮膚科学会 会員
  • ジュビダームビスタ 施注認定医
  • ボットクスビスタ 施注認定医
経歴
2011年 岡山大学医学部 医学科卒業
様々な科の中でも腫瘍切除後の形態再建を担う形成外科に興味を抱く
2011年 国立病院機構 岩国医療センターにて研修
医学博士取得
2013年 同 岩国医療センター 医員
研鑚を積み、形成外科医として腫瘍切除や植皮など形成外科的治療に携わる
2014年 岡山大学附属病院 形成外科
再建やリンパ浮腫、外傷、ジェンダーなど幅広く形成領域の治療を行う
2016年 岩国医療センター 形成外科
眼瞼下垂や熱傷、鼻の再建、腋臭症のオペなど、形成外科医としてより深く研鑚を積む
2018年 日本形成外科学会 専門医 取得
2019年 日本美容皮膚科学会 会員
2019年 県内美容皮膚科 勤務
美容皮膚科の診療に積極的に取り組む
2020年 広島プルミエクリニック 入職
形成外科専門医の知識と技術を美容外科・美容皮膚科へ活かす為、広島プルミエクリニックへ
2024年 広島プルミエクリニック 副院長就任

第4回 傷跡をきれいに治すために今日からできること

傷跡をきれいに治すためには、手術だけでなく術後のセルフケアも大切です。テーピングや保湿、紫外線対策など、自宅でできる傷跡ケアのポイントを形成外科専門医が解説します。


傷跡をきれいに治すために今日からできること

形成外科専門医が教える正しいセルフケア

「傷跡を少しでもきれいに治したい。」
これは、手術やケガのあと、多くの方が抱く願いではないでしょうか。

傷跡の仕上がりは、手術の方法だけで決まるものではありません。

術後のセルフケアも、傷跡を目立ちにくくするための大切なポイントです。

今回は、ご自宅でできる傷跡ケアについてご紹介します。


傷跡は術後のケアで変わることがあります

傷は閉じたあとも、皮膚の中では修復が続いています。

この時期に傷へ強い刺激が加わると、赤みや盛り上がりが長引くことがあります。

そのため、医師の指示に従って適切なケアを続けることが大切です。


① テーピングで傷への負担を減らす

術後にテープを貼る理由は、傷にかかる引っ張る力を和らげるためです。

皮膚は日常生活の中で常に動いています。

テーピングによって傷への負担を軽減することで、傷跡が広がるリスクを抑えられる場合があります。

テープの種類や貼る期間は手術内容や部位によって異なるため、自己判断ではなく医師の指示に従いましょう。


② 紫外線対策を徹底する

術後の傷跡は、紫外線の影響を受けやすい状態です。

紫外線を浴びることで、

  • 色素沈着
  • 赤みが長引く
  • 傷跡が目立ちやすくなる

ことがあります。

外出時は日焼け止めや帽子、衣類などを活用し、傷跡を紫外線から守りましょう。


③ 保湿で皮膚の状態を整える

傷が完全に閉じたあとは、保湿も大切なケアの一つです。

皮膚の乾燥を防ぐことで、バリア機能を保ちやすくなります。

ただし、傷口がまだ完全に閉じていない時期は、自己判断でクリームなどを使用せず、医師の指示に従ってください。


④ 傷をこすらない・引っ張らない

傷跡は、繰り返し刺激を受けることで治りが遅くなることがあります。

例えば、

  • 強くこする
  • かさぶたを無理にはがす
  • マッサージを早い時期から始める

といった行為は避けましょう。

傷跡には必要以上の刺激を与えないことが大切です。


⑤ バランスの良い食事と禁煙を心がける

傷を修復するためには、十分な栄養も必要です。

特に、

  • たんぱく質
  • ビタミンC
  • 亜鉛

などは皮膚の修復に欠かせません。

また、喫煙は血流を悪くし、傷の治りを遅らせる原因となるため、術後は禁煙をおすすめします。


自己判断せず、気になることは相談を

「赤みが続いている」
「傷が少し盛り上がってきた」
「このまま様子を見て大丈夫?」

そんな時は、自己判断せず、手術を受けたクリニックや形成外科専門医に相談しましょう。

必要に応じて早めに治療を開始することで、傷跡の改善につながる場合があります。


よくある質問

Q. 市販の傷跡クリームは使った方がいいですか?

傷の状態によって適したケアは異なります。自己判断で使用する前に、医師へ相談することをおすすめします。

Q. テープは長く貼るほど良いですか?

テーピングは傷への負担を軽減する目的がありますが、貼る期間は部位や手術内容によって異なります。医師の指示に従いましょう。

Q. 傷跡の赤みはいつ頃落ち着きますか?

個人差はありますが、数か月かけて徐々に落ち着き、1年前後で成熟することが一般的です。


まとめ

傷跡をきれいに治すためには、手術だけでなく、術後のセルフケアも重要です。

テーピングや紫外線対策、保湿などを適切に行うことで、傷跡が目立ちにくくなる可能性があります。

焦らず、医師と相談しながらケアを続けることが、きれいな傷跡への近道です。


次回予告

「美容外科の傷跡は目立つ?施術ごとの傷跡と工夫を形成外科専門医が解説」

二重整形、鼻整形、豊胸、脂肪吸引など、美容外科でよく行われる施術の傷跡について、「どこにできるのか」「どのような工夫で目立ちにくくしているのか」を詳しくご紹介します。

 

記事監修

広島プルミエクリニック 副院長 延美緒

形成外科専門医

所属学会・専門医・認定医
  • 日本形成外科学会 専門医
  • 日本美容外科学会(JSAPS)正会員
  • 日本美容皮膚科学会 会員
  • ジュビダームビスタ 施注認定医
  • ボットクスビスタ 施注認定医
経歴
2011年 岡山大学医学部 医学科卒業
様々な科の中でも腫瘍切除後の形態再建を担う形成外科に興味を抱く
2011年 国立病院機構 岩国医療センターにて研修
医学博士取得
2013年 同 岩国医療センター 医員
研鑚を積み、形成外科医として腫瘍切除や植皮など形成外科的治療に携わる
2014年 岡山大学附属病院 形成外科
再建やリンパ浮腫、外傷、ジェンダーなど幅広く形成領域の治療を行う
2016年 岩国医療センター 形成外科
眼瞼下垂や熱傷、鼻の再建、腋臭症のオペなど、形成外科医としてより深く研鑚を積む
2018年 日本形成外科学会 専門医 取得
2019年 日本美容皮膚科学会 会員
2019年 県内美容皮膚科 勤務
美容皮膚科の診療に積極的に取り組む
2020年 広島プルミエクリニック 入職
形成外科専門医の知識と技術を美容外科・美容皮膚科へ活かす為、広島プルミエクリニックへ
2024年 広島プルミエクリニック 副院長就任